月が綺麗ですね

声優沼に突き落とされた舞台系ジャニオタの末路。

『鱗人輪舞』という舞台~②'16/10/22(12公演目)

 

 どうしてももう一度観たくて、速攻でチケットをとった舞台なんて初めてでした。ということで『鱗人輪舞(リンド・ロンド)』12公演目の感想を書き連ねておきます。例によって、ネタバレ満載、妄想入り交じりのとても自己本位な感想です。ご注意ください。

 

 

 2回目の観劇は前方ブロックの一番後ろ(後ろがすぐ通路の場所)、ドセンでした。またも良いお席。ありがとうございます。2回目ということで、答え合わせと復習のつもりで挑みました。萌えポイントもいくつか発見いたしました。ありがとうございます。ちなみに今回もRエンドでした。

 

 この回で印象に残ったのは、まず、冒頭の群舞です。一度結末を知ってからあのシーンを再度観ると、リンドとロンドの関係が重なって、1回目とは全く違う角度から観られました。

   そして、ロンドが電車から飛び降りた後の、リンドと追跡者のシーン。アクションシーンなんですが、凄く美しくて、リンドの人間離れした身体能力を感じます。追跡者に壁ドン紛いなことをされてその手をゆっくりくぐるところと指で挑発するところは、すごくセクシーでした。尚、上演後キャストトークにて、主宰でリンド役の達也さんが「今までアクションは避けてきたが、20年目にして取り入れてみた」というお話をされていて、なんだかグッときました…!

 この回では、終始、リンドの美しさに魅せられました。「水脈が見えるんだ」の振りが謎めいた感じでとても好きです。月明かりに照らされて舞う姿、泣きそうになりました。リンドは一挙手一投足、全てが美しいんです。そりゃ富豪も「私のリンド」って言いたくなりますよね分かります。

 そんな、いつだって美しいリンドが柄にもなく動揺して走り出す、旧市街が燃えていることに気づく場面。リンドがロンドに執着する理由は、結局わたしには分からずじまいでした。ただ、この場面のリンドの慌てぶりと、鎮火後のロンドとの会話が、ふたりの関係を物語る鍵かな、と思います。「いつだって世界を救えたはず」って、まさしくその通りなんですよね。難しい。愛故に、の一言で片付けていいものなのか、難しいです。

 前後するんですが、列車内でロンドが花を見て「何か思い出せそうな気が…」って言ってるんです。リンドがロンドに執着しているのはこの台詞が関係しているのかも、と思ったんですが、この伏線の回収は一体どこに。Lエンドでしょうか。

 一番心にグッときた台詞は、裁判でロンドが発する「犠牲?じゃ、てめぇらも一緒に死ねよ。」です。この台詞からの、ロンドがセンターになったフォーメーションでのダンスにすごくすごく心を打たれました。迫力があって、緊迫していてしんどくて。

 裁判の最後、リンドが主張している場面。全員の目がリンドに向いている中で、ロンドだけは目を背けているんです。リンドの主張は暗に、殺してくれ、と言っているようにも聞こえるものでした。だからロンドは聞きたくなかったのか、と感じつつ、ここでのロンドの感情はすごく複雑で、ぐるぐると考えてしまいます。

 ダンスで好きなのは、やっぱりデモのシーンです。勢いよく手を合わせる音が響くところだったり、ふらっと迷い込んできたロンドがステップから参加するところだったり、力強くガンガンくるかっこよさが前面に押し出されているところが、『鱗人輪舞』の中では珍しいかなと思いまして。

 

 Rエンドとしては、ロンドの言い訳の場面を引きで観て、圧倒されました。爆発みたいなダンスと投影される文字、伝わってくるのは、後悔と懺悔と感謝。リンドの諦めにも似た優しい言葉がなければ、息苦しさで窒息しそうでした。

 ふたりで逃げる場面は、やっぱりキラキラした表情と伸びやかなダンスで、結末を知っているからこそ、1回目に観たときよりつらかったです。

 もう一度会いたい、と願うロンドに、リンドは見えないはずの鮮やかな花畑を見せます。もうほんと語彙力が無くて申し訳ないんですが、ロンド本当につらい。でも2回目にして、もしかしてこのときロンドは泣き笑いなのかな…と思いまして、少しだけ救われた気持ちになりました。

 

 カーテンコールでは、ロンド役のきんたさんがにこっ、と微笑まれた瞬間を見てしまい、心を掴まれました…!なお、キャストトークについてはきちんとした言葉遣いで書ける気がしないので、箇条書きで失礼いたします。

 

・Tシャツ×裸足×椅子の座り方、だけで何通りもの萌えを見つけられる気持ち悪いオタクですみません

・主演のおふたりが溢れ出る感想を語ってらっしゃってたまらなかったです

・ヒデさんとユーキさんの「それが言いたかった!」「今言ってやってんだろ!!」のやりとり最高でした

・達也さんの\だめじゃん/にきゅんとしました

・「(列車の線路に)石置いた人~?」ってそこで手挙げられる人いたら勇者

・殺陣の話が出たとき「普段メンバー同士で殴り合いの喧嘩してるのでそれを参考にしました」って達也さんがおちゃめな嘘を吐いてらっしゃって、ほっこりしました

・シンジさんとカズさんに笑わせていただきました

・きんたさん「大きい人が、小さい人を、投げ飛ばしたり…大きい人間が小さい人間をぉ、押しつぶしたりするのは~…精神的に痛いです」か わ い い

総評:先程までダークでファンタジックな物語を紡いでいたとは思えない、メンバーの皆さんのトーク、笑顔、仕草。そして、舞台やダンス、作品、役柄への強い思い。ファンになるには十分すぎる時間でした

 

以上です。お目汚し失礼いたしました。

 

 次の記事で、もう少しだけDAZZLEさんと『鱗人輪舞』について語らせてください。一度ここで切らせていただきます。

 

 

『鱗人輪舞』という舞台~①'16/10/18(7公演目)

 

 ダンスカンパニーDAZZLEさんの20周年記念公演、『鱗人輪舞(リンド・ロンド)』の7公演目を観劇しました。以下、ネタバレ満載、深読み妄想たっぷりの自己本位な感想です。閲覧の際はご注意ください。

 

 

 観劇後、「とんでもない舞台を観てしまった…」真っ先に、そう思いました。ぴあさんの特典で良い席(なんと最前センターブロックでした…!)がお手頃価格で手に入るということで、気軽に観に行った自分を軽く後悔するほどに、心を打たれてしまいました。

 息遣い微かな音、表情、匂い、したたり落ちる汗まで感じられて、本当にどうしようもなかったです。皆さんお美しかった。描く軌道が見えるようなダンスでした。どうしてそんな風に動けるんだろう、この演出は、振り付けは、一体どんな脳内で生み出されているのだろう…と息をのむばかりで。

 確かに今この劇場で上演されている舞台なのに、ダンスで演劇で、絵本で小説で、アニメで映画でRPGで、みたいな不思議な感覚に陥りながら、ひとつも漏らさないように必死で観ていました。

 

 海が消え水が涸れ、土地も人の心も荒んだ世界で、孤独に生きる青年・ロンドと千年を生きた人魚・リンドが出会い、動き出す物語。一幕の終わりに観客が投票をして、ひとつの結末を迎えるマルチエンディングの舞台です。ここがずるいんですよ。世界観を崩さず、むしろ観客を世界に取り込んでしまうような演出で。そうきたか!!!って、殴られたみたいな衝撃。結末を迎えた後、心苦しくなってしまうほどでした。

 

 好きな場面はたくさんありますが、まずはリンドとロンドが出会う場面。月光に照らされて舞うリンドがあまりに綺麗で美しくて、最初から半泣きです。最前だったからか、月光に浮かぶリンドのシルエットに、滴り落ちる汗だか水滴だかも見て取れて…!美しい綺麗尊いの三拍子でした。

 思わず口元が緩んでしまったのは、人魚とリンドのシーン。花を摘みにゆくリンドの可愛さったらないです。箱を組み合わせ組み替えて山を表現し、それが寸分たりとも狂わない音合わせで進んでいくんですよ。天才、としか。そして、人魚から好意を伝えられて嬉しさのあまり思わず項垂れるリンドの可愛さったらないです(2回目)。その後、人魚は酷な最期を迎えるんですが、人魚の亡骸にキスをするリンドがまた美しくて泣けます。

 ロンドの過去の回想はしんどかったです。素直で幼かった少年が、だまされ傷つき、ずる賢い生き方だけを覚えて、十分に愛されることなく子どものまま大人になってしまった。もっとも、だからこそリンドの愛に気づいたときに、ロンドは心打たれたんだと思うんですけど…

 富豪とロンドの再会も良かったです。最初、別々の空間が展開されてると思ったほど、対比が素晴らしくて。元は使用人と坊ちゃん、今は富豪と砂族。パンフレットを見て気づいたんですが、ここのMEのタイトルが『豪遊&拷問』なんです。天才的…!あとは、富豪が吸っている煙草の香りがふわっとしてきて、クラクラしました。性癖ドストライクでしたありがとうございます。

   電話や食器を使ったダンスのコミカルなシーン、力強いストリート寄りのダンスで表現されるデモのシーンも好きです。美しいとカッコいいのバランスが絶妙でした。

 

 ちなみにこの公演の結末は、Rエンド。リンドの愛に気づき、一週間の猶予を使ってお金を稼ぎ、懐中時計を返したかったのだと捲し立てるロンドを、スクリーンに投影される文字で表現されていて、本当に天才的でした。リンドはロンドに何を伝えようとしていたのかは謎のままですが、質屋でロンドを目撃したリンドの仕草にきゅんとしたので、結果オーライです。

   一緒に逃げよう、と言ったロンドのことを、結果的にリンドは裏切ることになるんですよね。ふたりで逃亡中のロンドは年相応にキラキラしているように見えて、グッときました。しかもここのMEのタイトル、『駆け落ち』なんですよ…!だからこそ、最終列車が行ってしまった後、降り出した雨にリンドの選択を悟ったのだろうロンドが、つらすぎました。

 本当は、リンドはもう死んでしまいたかったのだと思います。リンドにとっての、愛した人に生かされて意味のある死を探し続けた千年と、ロンドと出会ってからの少しの時間のことを考えると、言葉が出ません。

 最後の最後、人魚は見ることが叶わなかった景色を、寂しがるロンドに見せるなんて、リンドはずるいなあと思いました。鮮やかな花畑でひとり泣き叫ぶロンド、観ているのはしんどいのに、目が離せませんでした。

 

 分からなかったのは、どうしてそこまでリンドはロンドに執着するのかということ。懐中時計を返してもらった後は、目の前に現れる理由なんてないはずなのに…と疑問に思いました。「あの花(DAZZLE)が似合うと思ったからさ」とか言いそうですよね。リンドはきっとロマンチストですから。

   あと疑問があるとすれば、2人の関係に名前をつけるとしたらなんなのだろう、ということです。友達ではないし家族とも恋人とも言えない、共犯者、でしょうか。

 

   疑問と期待を抱きつつ、ただいま2回目の観劇へ向かっています。まだ観ぬLエンドに出逢いたいものです。

AD-LIVE初心者の感想と考察③~'16/9/25昼

 ネタバレしまくり深読みしすぎ妄想混じりの長ったらしい感想と考察、9/25昼公演についてです。ライブビューイングでの観劇でした。

 

 9/25昼公演は、どんでん返しはあったものの、全体としてはナチュラルに進む物語で、リラックスして観ることができました。福山さんの流れるような台詞回しと、ゆうきゃんのアドリブワードを引いて確認してから台詞を組み立てる癖のおかげかと思います。最初から最後までいい声対決だったのに加え、おふたりともビジュアルがとても素敵でしんどかったけれど。

 まず、白シャツに白衣を羽織りバインダーを手に登場したゆうきゃん。まさかの第一声が「福山さん。」本名をぶっこむところからスタートです。福山さんのフルネームは福山・ザ・デストロイ、趣味はチャット、福山さんには好きな人が居る、というところまで明かされてマインドダイブクイズショーが終了。

 好きな人が居るのか否か、と聞かれたところで「その好きはライクかラブかアガペーのどれだい?」って福山さんがおっしゃってたのがなかなかに強烈だったので、機会があればわたしも使いたいと思います。

 意識不明の状態にある福山さんを治療するため、マインドダイブの専門医ではないにも関わらず駆り出されたと語る、ゆうきゃん演じる先生。この先生、自分のことをほとんど話しません。一方の福山さんは、38歳DT、初恋の相手はチャットで知り合ったピスタチオさん、木こりアイドルゆかりんの親衛隊、ダジャレが趣味で、ザ・デストロイはハンドルネームで本名は潤、なぜか普段からタキシードを着ているサラリーマン、と設定盛り盛りにも関わらず。それもそのはず。終盤で、本当は先生は、自殺したものの死にきれずマインドダイブによる救命措置をとられたものの、死を選んだことでマインドダイブ装置内に取り残された魂である、と判明するのです。

 先生の正体を明かすシーンは、相手が書いた内容を当てられるかどうか、という超能力対決をきっかけとして語られます。前列のお客さんに話しかけたり、観客のことを装置内に取り残された(死んでしまった)魂だよ…と言い放ったりしたゆうきゃんに、大いにざわつかせていただきました。中村悠一さんずるい。

 装置の中から福山さんを見ていて、まだ生きられるのならば生きてほしいと思い、マインドダイブを内側から動かすことを試みたと語る先生。つまり、自ら命を絶った先生が「会いたい」と思ったのは、同じく自ら命を絶とうとした、赤の他人である福山さんだったわけで。「会う」ことで、もう一度生きる道に進んでほしいと思ったんですよね。先生ははぐらかしていたけれど、生きられるチャンスを与えられたのに死を選んだことを、きっと後悔していたんだなあ、と思うと、いたたまれない気持ちになりました。もっとも、予想外の結末が待っていましたけども。

 すごく個人的な意見としては、生前、先生は小児科医だったと思うんですよね。「お絵かきしよう」「一緒に治そうねえ」「潤くん」等々、福山さんへ接する口調が優しくて、私の目には小児科の先生にしか見えなかったです。

 また、マインドダイブ失敗例・マインドダイブの内側からの強制起動という例外を提示してきたのがまさかのゆうきゃんだったことに、すごく心を掴まれました。(これまでの他の公演で既にあったのかもしれないですが)

 最後にバスが到着したのは、福山さんがゆかりんの熱愛報告にショックを受け自殺を図った居間。ここまでの福山さんは時々パニックになりながらも飄々としているというか、のほほんとしたゆるい雰囲気だったのですが、ゆかりんのブログを見た時の再現シーンで一瞬にして、狂気さえ感じられる演技に様変わりしたんです。思わず息をのむほどの熱演でした。それでもちゃんと笑いに持って行くところ、さすが福山さんでした。

 生きてさえいれば良いことがあるはずだし、何事も良い方向に考えてみればいい、ピスタチオさんの正体がゆかりんだったなら素敵じゃないか?という内容の手紙を渡して迎えた最終場面。先生が立っていたのは地獄一丁目。「あいつ、元気かな…」と黄昏れる先生のところに飛び込んできた福山さん、開口一番「振られたじゃーーん!!!」対する先生は「…なんかごめーん!」で終了です。

 最後に福山さんが出てこないエンディングにしたくて6度の改稿を重ねたゆうきゃんと、出てきてほしくないだろうと見越して、あえて飛び出した福山さん。カーテンコールでのにやり顔は忘れません。あと、福山さんが語っていた「(手紙を読んだあと)はけたら鈴村さんにすごい真剣な顔で『(最終場面に出るかどうかは)最終場面を見てから決めろ』って言われた」というエピソードも忘れません…!総合プロデューサーかっこいい…!

 そしてこの回で絶対に忘れてはいけないのは、木こりアイドルゆかりん。可愛いアイドルが鉈を持ってバスに乗り込んできたときの衝撃ったらなかったです。「心の大木、へし折るゾッ☆バッ木バ木☆」というキャッチコピーがたまりません。聖子ちゃんカットに膝下丈のスカート、控えめなのに大きいリアクションという昭和なアイドルだったからこそ、これだけの愛されキャラになったのではないでしょうか。ゆかりんを演じてらした廣瀬詩映莉さんご自身も、とってもキュートで魅力的な方みたいです。気になります。こびとサイズのゆかりんが机の上に登場して覆面レスラーと闘うPV、観たいです。

 

 福山さんとゆうきゃんのコンビでのAD-LIVEが発表されたとき心配されたのが、某松さんのことだったかと思います。観客としては密かに期待している人もいたはずで、でも公式に言葉にはできないような(鈴さんがユニゾン!でさらっと「おそ松さんです」って言っちゃいましたが)雰囲気の中で、DT、ファンが6人、ほのかなBL臭、といった連想させるような要素を盛り込んできたおふたりには感服です。ぎりぎりのラインを演者側から引かれたら、ファンは納得するしかないですもん。

 

 わたしにとってのAD-LIVE'16は終わってしまったのですが、大阪公演で繰り広げられるまだ誰も知らない物語もとても楽しみです。

 今は、AD-LIVEレポを追う内に浅沼さんのことが気になって仕方なくなってしまったので、10/30のDVDは買うかもしれないな…と考えているところです。AD-LIVE沼こわい。

 素敵な舞台を企画してくださった鈴さんと、素敵な舞台を作ってくださったキャストスタッフのみなさんと、わたしをAD-LIVEの世界に引きずり込んでくれた友だちに感謝です!!!

 

縁~むかしなじみ~について

 9月13日昼と9月20日夜、ふぉ~ゆ~の主演舞台「縁~むかしなじみ~」を観てきました。感じたことを綴っておきます。ネタバレ満載、自分用メモとして残す長い駄文ですので、ご理解お願いいたします。

 

 ふぉ~ゆ~の3作目の主演舞台、「縁~むかしなじみ~」。さまざまな境遇にある幼なじみ4人が、30歳を目前にして自分と自分が生まれ育った町の在り方を見つめ直し、ある事件をきっかけに中止されたままの祭りを復活させ、魂の踊り「だんない節」を踊る…というストーリーです。

 わたしにとって初めてのシアタークリエ、初めてのよんこいちふぉ~ゆ~、あまり良くなかった前評判に反する初日以降の高評価、期待が上がりすぎていたのかもしれません。席が遠かったとか、観劇の数日前に別の舞台に心を奪われていたとか、わたし自身の観る姿勢にも原因があったと思うのですが、1回目の観劇では、良くも悪くも高校演劇っぽいな、という感想を抱いてしまいました。

 分かりやすく共感しやすい友情と葛藤の人情劇なのだけれど、ヤマがふんわりしているというか、どこを観せたくて何を伝えたいのかぼんやりしてるように感じて、役への入り込み方もイマイチに感じてしまって。社会問題の盛り込み方やMEの入り方にも高校演劇感があって。座長ふぉ~ゆ~の魅力でもってる舞台、というか。ずっと楽しみにしていた大好きな4人の主演舞台を、正直に面白かったと言えないことにもやもやしていました。

 

 そんな気持ちのまま迎えた2回目の観劇。結論から言いますと、一週間のうちに何があったんだろう???と思うくらい良かったです。席が近かったので台詞を聴きこぼさなかったこと、ちゃんと筋を分かっていて観たこと、も理由のひとつですが、なにより、台詞が役者さん本人の身になってるように感じられたところがとっても良かったな、と。笑いとシリアスのバランスも心地よく思えました。

 ふぉ~ゆ~以外の役者さんでは、妹分の彩ちゃんを演じる田中れいなちゃんが好きです。お兄ちゃんたちに絡む彩ちゃんはとっても可愛いし、良きスパイスでした。大樹(act福田悠太)の居酒屋「漁火」に土地買収の話でやってきた良毅(act辰巳雄大)とカオリンを追い返すときの彩ちゃんの「ジュース上等!」「ご都合のいいときないから!」っていう子どもっぽい言い方にきゅんとしてました。終盤では、彩ちゃんが頑固者たちの本音を引っ張り出すキーマンだったように思います。みんなに溝があるままなのは嫌だ、昔みたいに仲良くして、って可愛い可愛い妹分が素直に伝えてきてるのに、和解しないなんて選択肢はありえないですもんね。

 福田さん演じる大樹は、ばっちゃんに向ける視線がいつも優しかったです。だんない節直前でのばっちゃんとの「大樹、いい顔になったねえ」「元からだよ」というやりとり、そして健太(act松崎祐介)の父にばっちゃんを頼む、と言わんばかりの会釈をするところ。たまらなかったです。高校時代の本音を吐露する場面はとても心が痛かったです。あとは何より喫煙未遂と飲酒に性癖をくすぐられまくりましたありがとうございます…!

 松崎さん演じる健太はもうずっと熱かった。漁師が似合いすぎてました。松崎さんこんなに演技上手かったんだなあ、が第一印象です。彩ちゃんのこと気になってるんだろって茶化されて動揺してる感じがすごく良かったので、健太と彩ちゃんには幸せになってほしいものです。

 越岡さん演じる和也は、ほんとに女好きで人たらしなのだけど、トラブルメーカーなのに憎めないのは、根がすごく優しいからだと思います。「大樹がいちばん頼れるからさ」「いいんじゃない、諦めても。」「こんなんじゃ、こんなんじゃ俺、出て行けないよ」「良毅、30も近くなるとさ、お前みたいに好きな仕事バリバリ出来るやつだけじゃないんだ」(全てニュアンスです)といった台詞の数々が、まっすぐに心に飛び込んでくる感じがするのも和也でした。中3の祭りの夜以降いなくなってしまった良毅のことを一番心配して気にかけていたのも、和也だったんじゃないかなあ、と思います。あと、マドンナであるカオリンにでれでれする台詞が逐一ウケていたので、きっと越岡さん気持ちよかったと思います(笑)

 辰巳くん演じる良毅は、他の3人を奮起させたくて発した胸を刺すような言葉が、ほんとにつらかった。良毅の立ち位置に近いところから観ていたからか、すごく伝わってきました。ずっと冷静に諭していた良毅が、煮え切らない態度の大樹に苛立って椅子を蹴る場面、あの感情の爆発の仕方とそのあとの一瞬の静寂、ここは緊張感がすごかったです。お互いの気持ちが分かって和解した後、拳を合わせるあたりまで、良毅はずっと泣き笑いみたいな顔をしていて、ハンカチで顔を拭っていて、素直に感情をこぼす良毅にグッときました。

 好きなシーンは、佐山興業との乱闘シーンです。3人と良毅との関係がまだぎくしゃくしているにも関わらず、4人のお互いを思い合う関係性が見え隠れしているから。タオルを頭に巻いて特攻隊長みたいな健太も、公務員である和也に「お前は手出すなよ」と言う大樹も、「アラサーなんだから無理しないの」と言って結局は参戦してしまう和也も、「一時休戦な」と言って入ってくる良毅も、みんな素敵でした。

 だんない節のときは、ほとんど和也を観ていました。和也は本当に楽しそうに生き生き踊るので、好きすぎてどうしようもなかったです。良毅と大樹と健太はわりと死ぬ気で踊っているような印象でした。だんない節は、ソーラン節と阿波踊りを足して2で割ったような感じなのですが、迫力が凄まじかったです。口上からして格好良かった。長半纏をたすき掛けして、サラシ風に半股引風の白短パン、白の地下足袋っていう衣装も最高でした。色っぽかったです。

 

 「縁~むかしなじみ~」、2回観てこんなにも印象が変わるとは思わなかったので、いろいろと考えさせられるものがありました。20代最後の4人の勇姿を目に焼き付けることができて幸せです。東京公演は終わってしまったけれども、地方公演でも進化し続ける舞台になるのだろうと思います。千秋楽までどうか怪我なく、一座全員で走り抜けてください!

 

 

s**t kingzさんのトイレの話

 さる9月14日、s**t kingzさんの「Wonderful Clunker ー素晴らしきポンコツー」を観劇しました。遅くなりましたが、感想を書き残しておきたいと思います。ネタバレのオンパレード、書き殴りの駄文ですのでご了承ください。

 

 「テルマエ・ロマエ」でおなじみのヤマザキマリさんが脚本を担当されているこの舞台、台詞は一切ありません。たった4人のダンスとジェスチャー、加えて音楽と照明と衣装とセットだけで全てを語るんです。

 わたしにとっては、初めてのダンス主体の舞台であり、初めてのノーランゲージの舞台であり、初めての特定の好きな人が板上にいない舞台でありました。だから、ちゃんと楽しめるかな、という不安が無きにしも非ずでした。しかし、そんな心配は杞憂だったと、ロビーに入るやいなや気づくのでした。

   超オシャレで超カッコよくて超楽しかった!!!

 

 まず、会場のZeppブルーシアター六本木がすでにオシャレ感ただよってるんです。ブルーの外壁にロゴが掲げられており、客席の傾斜がゆるい感じも相まって、劇場というよりはライブハウスのような印象でした。

 そしてシッキンさん*1、物販も素敵。黒に金の箔押しでタイトルが書かれたパンフレットは、とても充実した内容でした。写真集でありインタビュー記事であり、裏方さんのお仕事からローマのトイレの歴史まで、とても読み応えがありました。グッズも、公演のテーマであるトイレにちなんでトイレグッズが並んでいたり、Tシャツがめちゃくちゃ可愛かったりして、ロビーですでにうきうきです。

 いよいよ開演…の前に、場内アナウンスもおちゃめで素敵でした。まず歓声と拍手の練習から始まります。アナウンスに、もっともっとください!って煽られました。斬新。そして客電が落ちてMEが上がった途端に、フゥ~~↑って客席が盛り上がるんです。これは初体験!!!ダンス主体の公演だと定番なのか、シッキンさんの舞台で恒例なのか、わたしが観た回のお客さんたちのノリが良かったのかは分からないのですが、ほんとにとにかくテンションが上がりました。

 ストーリーとしては、トイレの中でだけスーパースターになれるポンコツサラリーマンが、英雄に似てるという理由で、古代ローマ三人衆に連れられ、とある公衆トイレから古代ローマにワープして、ローマ中の公衆トイレを閉鎖しまくってる暴君を懲らしめにいく、というもの。これだけのストーリーを言葉無しで理解させてくれるシッキンさんは凄かったです。とにかくダンスがとってもカッコよかった…!

 失敗続きのポンコツサラリーマンに対して同僚のサラリーマン三人衆が激怒するシーンが好きでした。すごい怒ってるし馬鹿にして嘲笑していて、台詞で表現すれば嫌な感じになるだろうシーン。しかし、動きと表情で表現されるとユーモアとクールさが前面に出ていて、カッコいいんです。しかも衣装はスーツなのに、あんなに動けるの?!って驚きました。

 その後の、ポンコツサラリーマンが夕暮れの中で憂いながら踊るシーンも素敵でした。照明が美しかったです。前半でポンコツサラリーマンの不憫な描写があるからこそ、古代ローマ三人衆と出会い、認められて嬉しそうなポンコツサラリーマンの笑顔にグッとくるものがありました。

 笑える場面もたくさんありました。公衆トイレでの清掃員と幽霊と霊媒師の三つ巴みたいなシーンだったり、古代ローマの3人衆とポンコツサラリーマンの出会いだったり、ローマの暴君がカッコよく決めるはずが全然決めさせてもらえないところだったり。パンフレットで、「馬鹿なことを真剣にやる」って言葉があったのですが、まさしくそれが観客にも伝わって、笑いに包まれる瞬間がたくさんあって、ほんと楽しかったです。

 ずば抜けてカッコよかったのは、ポンコツサラリーマンがトイレの中でギラッギラのジャケットを着てスーパースターになるシーン。派手な照明と音楽、歓声、クラブっぽい雰囲気の中で披露される超クールなダンス。ダンスに明るくないわたしですが、とにかくめっちゃくちゃカッコいいことは分かりました。シッキンさんカッコいい!!!

 

 最後に領収書?を受け取って項垂れるオチも、トイレを使ってのダンスも、カーテンコールでのおちゃめな仕草も、最後までずーっとシッキンさんに魅了されました。ノーランゲージでこんなにも表現できるんだなーって目から鱗でした!そりゃジャニーズ舞台班がこぞってシッキンさんに憧れるのもうなずけます。

 東京公演は終わってしまいましたが、地方公演も大盛況になることを、しがないジャニオタは陰ながら応援しております!次の公演を楽しみにしております!

 

 

*1:s**t kingz(シットキングズ)さんの愛称

てらしーとピアス、に関する妄想

   昨日のユニゾンでてらしーがピアスのことに言及してからというもの、わたしの妄想力が爆発して仕方ないので、どうせなら書き残しておこういつか何かに使えるかもしれない、という安易な考えでこの記事を書いているところです。こちら8割方妄想の駄文です。

   ピアスって跡が残るものですから、誰に開けてもらったとかなんで開けたとか、わりと本人にとって覚えているものなんじゃないかなと思うわけですよ。覚えてなくても、ピアスホールに触れたりピアス着けたりしたときに、ふっと思い出しそうじゃないですか。

   それがてらしーの場合、専門学校時代に開けて一度塞がって、どうしても着けたいピアスがあったから当時お付き合いしてた人にもう一度開けてもらった、なのほんと最高すぎでは??!?!

   まず「元カノ」「当時の彼女」ではなく「お付き合いしてた人」なのがイイ。(仮に、お相手が性別のはっきりしない方だったり男性だったりしたから「お付き合いしてた人」って言ったんだとしても、それはそれで断然アリである。)パッと出てくる言い回しにノーブルさを感じさせるところ。たまらないです。

   そして、そんなノーブルさを醸しておきながら、ピアスホールを開けてもらったっていうヤンチャさ。しかも当時の寺島さんはビジュアル系がお好きで、おそらくバング長めのアシンメトリーカットに金メッシュ入れてた時代なのであります。はあ…たまらないです。

 

    てらしーは開けてもらった、としか言わなかったけれど、その時にお相手のピアスホールを開けてあげていたとしたら、さらに高まりませんか。高まりますね。ピアスの開けあいっこ…ひいいたまらんんん退廃的な青春の香りがするうう

   止まらない妄想は続くのですけど、てらしー、今でもよくピアスしてるじゃないですか。一度は塞がったということは、一回目開けた時は、そこまで気にして管理をしていなかったということ。恋人に開けてもらったから毎日ちゃんとピアスを着けていて、それがもう今は癖になってしまった、なのだとしたら、とってもイイ…!

   その恋人と今も続いてるのかは定かではないですけども、もしお別れしているとしたら、ピアス着脱しながらその恋人とのことをフッと思い出すてらしーがいるかもしれないんですよ。えっやばいなにそれなんて小説ですか???

   もしまだ続いてるのだとしたら、ふたりでいちゃいちゃしてるときにてらしーの耳元に触れて、これは自分が開けたんだって、なにかしらの優越感にひたるてらしーの恋人がいるかもしれないんですよ。やばい。優越感にひたる恋人すごく可愛いし、優越感にひたられるてらしーもすごく可愛い。なんかもうしあわせ。(全て妄想です)

 

   もちろん、本当はピアスをしていることに深い意味なんてないのかもしれないです。最近てらしーがよく着けているのは、勝利を意味する白の星だから、ただの験担ぎかもしれませんし。てらしーの口から「お付き合いしてた人」の話を聴けたのが初めてだったので、少し、いやかなり調子に乗って妄想をぶちかました所存です。

   もう一度確認しておきましょう。こちらに書いたことは8割方わたしの妄想です。寺島さん、素敵な妄想の材料をありがとうございました…!合掌!

 

   

AD-LIVE初心者の感想と考察②~’16/9/10夜

 ネタバレしまくり深読みしすぎ妄想混じりの長ったらしい感想と考察、9/10夜公演についてです。

 

 この回はすっごく笑って楽しくて胸がいっぱいで、観終わったあと心がしんどかったです。良い意味で。それはもう極上なお笑い青春物語を目撃できたこと、ほんとうに幸せに思います。

 9/10夜公演は、てらしー演じるタナカと鈴さん演じるウエノのお笑いコンビ、「あっぱれ」のお話。てらしーは博士っぽいおじいちゃん姿で登場して、悪の組織「俺ばっかり」と戦うハリネズミの力を宿された変身ヒーロー「ウンナサスギ-」ことウエノサトル、という設定を鈴さんに与えます。が、メモリーバスに乗った瞬間、口調が一変して、この設定はすべてあっぱれのネタ中での設定だと明かすんです。…寺島拓篤にだまされた大賞2016!!!AD-LIVEの生みの親である鈴さんを混乱させるほどのぶっこみをかますAD-LIVE初挑戦のてらしー。恐ろしい。

 バスに乗って、ウエノに自分は芸人なんだと思い出させる件が好きでした。どーもーって出てきたり、バスが分離するのをボケに使ったり。そこ危ないからな、そこに立つなよ!って言うのも、キンキラの蝶ネクタイとジャケットも、お決まりだよなあと思いつつ、ベタな展開さえ面白くしちゃうのだから素敵です。

 ハイブリッドボケツッコミあっぱれの片鱗が見えた、沖縄の郵便局前も最高でした。このあたりの場面はずっと面白くてネタ満載で、観客はもちろん鈴さんまで、てらしー演じるタナカのペースに圧倒されているように思いました。てらしー恐ろしー…!バスに乗ってからは、ふたりともアドリブワードの引きが神がかってらして、お笑いコンビであることがすんなり受け入れられるというか、コンビらしさが見えてきて、とても好きな場面です。

 そしてゲストさんの登場。嫌な先輩ってキャラで進めようとするてらしーと鈴さんに対し、その設定にのってくれないゲストさん。ここ進まなくてハラハラしたのですが、タナカがウエノにその人物を思い出させたくないために誤魔化した、という話にもっていってらして、すごかったです。

 ゲストさんの役名はサクマ。あっぱれがトリオザあっぱれだった頃の3人目で、今はピンで売れてしまったという設定でした。3人でやっていた頃のネタをやる流れで暴走するタナカとウエノが面白すぎてもはや覚えていません(笑)アドリブワードをものすごい勢いで引きまくり、しかもしまわないw

 サクマがウエノに「俺は面白い」と叫ばせるシーンで、タナカは足を投げ出して座席に座って、やってらんねーみたいな顔をしていて。サクマとタナカの不仲さというか方向性の違いというか、どうしてトリオが解散したのかを暗に表現しているのだな、と。

 ここの3人でやっていた時代とひとりで売れていったサクマのことを、単純に嫌な思い出にするのは簡単だと思うんです。でもそうじゃなく、サクマは面白い、サクマは凄かったんだって認めた上で、自分は笑わせたって笑われたって笑顔が見たいし、面白いって思いながらやりたい、と語るタナカにきゅんとさせられました。

 ひとつだけ分からなかったのは、ウエノは今ただ眠ってるんだと言ったタナカの真意。ただ眠ってるということは病気や事故によって意識不明なのではないということ。でもその前に、ウエノはタナカに迷惑をかけているという台詞があったんです。お笑いに対して自信をなくし、お笑いを辞めたいと言っていることを指すのだと解釈したんですけど…うーん。あまり深い意味はないのかもしれませんが、行間読み大好きな考察厨としては気になるところです。

 ラストシーンは約束のお笑いコンテスト会場(オリンパスホール八王子)で再会するふたり。それまで金髪だったのに黒髪で登場するウエノ。ウエノ「ヒーローっぽくしてみた、うがい薬で。」タナカ「天才!」というとってもきれいな終わり方でした。

 

 わたしがこの公演に魅了された最大の理由は、実は、舞台上という状況を利用したかのように、鈴さんへの気持ちをまっすぐに伝えるてらしーにありました。それは確かにウエノに対するタナカの台詞ではあったけれど、「お前の天才的なアドリブが好き、ずっと近くで観ていたい」なんて、本音なんだとしか思えなくて。それ本音だろ??!?!?!って台詞の端々に、素が見え隠れする表情や笑顔に、楽しい好き!が溢れているように思えて、ほんとうに胸がいっぱいでした。

 アドリブとかエチュードみたいに台本がない演劇では、演者さんの素がどうしても出てしまうものだと思います。よく使う言葉だったり、動き方の癖だったり。だから、意識して自分自身を消す役者さんも多いはず。そんな中で、本人たちに被るような台詞をおそらく意図して発してきたてらしーは、ほんとずるいと思いました。そんなことされたら、寺島拓篤というひとに惚れるしかないじゃないですか!!!大好きです!!!

 

   AD-LIVEは特殊な舞台だからこそ、演じる側の人間力が試されるんだなと感じました。次は、9/25昼公演のライブビューイングに参加します。また全然違うシナリオが展開されるのがとっても楽しみです!